日本心理学会第87回大会にて公募シンポジウム「心理学研究における構造方程式モデリング(SEM)の応用のあり方:双因子モデル、縦断データ解析、有限混合分布」を開催します。
日時:9/17(日)の16:00~18:00
場所:神戸国際会議場・神戸国際展示場3号館 第5会場 (5F 501)
登壇者:
企画・司会・話題提供:伊藤大幸(お茶の水女子大学)
話題提供:谷伊織(愛知学院大学)
話題提供:村上隆(中京大学)
指定討論:山田剛史(横浜市立大学)
要旨:構造方程式モデリング(SEM)は、心理学で用いられる解析手法の大部分をカバーする包括的な多変量解析の枠組みです。一方で、SEMは最も誤用されやすい解析手法の一つでもあり、権威ある学術誌に掲載された論文にも、しばしばモデル設定や解釈の重大な誤りが見られます。こうした状況を改善するには、ユーザーである心理学研究者自身が、マニュアル的な解析に陥ることなく、SEMの研究応用のあり方を主体的に考え、議論していく必要があると思われます。企画者らはこのような問題意識に基づいて、2014年度の大会から継続的にSEMに関する企画を開催し、初学者向けのテキスト(心理学・社会科学研究のための構造方程式モデリング:Mplusによる実践)も刊行してきました。今回の企画では、このテキストの発展編を執筆している中で見えてきたSEMの研究応用に関する論点を聴衆と共有し、ざっくばらんに議論を深めることを目的とします。具体的には、発展的な因子分析(双因子モデル、ESEM)、縦断データ解析(特に因果推論)、混合分布モデル(有限混合分布、混合因子分析)という3つの手法について、近年の分析モデルの発展を踏まえて議論します。