博士後期課程の橋本絵里子さんの投稿論文が精神医学・臨床心理学分野を代表するトップジャーナルの一つであるPsychological Medicineに掲載されました。本研究では、小学4年生から中学3年生までの児童生徒9,619名から得られた大規模縦断データを用い、自閉スペクトラム症(ASD)特性・ADHD特性と、学校適応およびメンタルヘルスとの関連を検討しました。その結果、ASD特性は友人関係の困難を介して抑うつや不安と関連する一方、ADHD特性は学業上の困難や家庭・学校での人間関係の問題と関連するなど、それぞれ異なる発達的経路が示されました。また、学校適応の困難とメンタルヘルスは相互に影響し合うことも明らかとなり、発達特性だけでなく、友人関係や学習環境、家庭・学校との関係を含めた包括的な支援の重要性が示されました。本研究は、発達特性と心理社会的適応との関連を大規模な縦断データで明らかにしたものであり、学校現場における早期支援や予防的介入のあり方に重要な示唆を与える成果となりました。
Hashimoto, E., Ito, H., Hamada, M., Nakajima, T., Takayanagi, N., Myogan, M., Murayama, M & Tsujii, M. Longitudinal Associations Among Autism and ADHD Traits, Social Maladjustment, and Mental Health in School-Aged Children. Psychological Medicine. In press.
