ごあいさつ
指導教員
お茶の水女子大学大学院 教授
飯田 薫子(Kaoruko IIDA) M.D., Ph.D.
私の研究室では、食事や食生活、運動習慣といった生活因子が「生活習慣病」に与える影響について、広く研究を行っています。
「生活習慣病」はその名の由来の通り、食生活や運動習慣などの生活スタイルの変化が引き金とな ります。日本では特に、欧米化によって食生活が大きく変わったことや、農業など体を使う職業につく人が減ったり、交通手段の発達などによって歩く機会が 減ったことなどで、これらの病気が急増したと言われています。これらの病気の改善には、食生活や運動といった生活因子の改善が重要な意味を持っています。 ところが一口に「食事」とか「運動」とか言っても、様々な食事要素や運動要素が存在し、それぞれが体にどのような影響を与えるのか、科学的には分かってい ない部分も多いのです。
「生活習慣病」の多くは、糖質や脂質などの栄養代謝に何らかの異常が起こることが根本的な原因 となっています。そこで食事要素や運動要素が、生物の栄養代謝にどのような影響を与えるかを1つ1つ明らかにしていく、という作業を通じて、病気の予防や 治療に役に立つことを目指しています。
略歴
- 1991年3月 筑波大学医学専門学群 卒業
- 2001年3月 筑波大学大学院 博士課程医学研究科 卒業
- 2004年3月- 筑波大学大学院 人間総合科学研究科スポーツ医学専攻 講師
- 2010年4月- お茶の水女子大学大学院 人間文化創成科学研究科ライフサイエンス専攻 准教授
- 2017年4月- 同 教授
所属学会
栄養食糧学会、栄養改善学会、内科学会、糖尿病学会、内分泌学会、体力医学会 他
担当授業
- 学部: 解剖生理学、解剖生理学実験、臨床医学総論・各論
- 大学院: 生活習慣病医学疫学 など
研究テーマ
現在は主に以下のテーマで研究を行なっています。
- 筋内脂質に着目したサルコペニア発症機構の解明
- 大豆イソフラボンが骨格筋・肝臓の栄養代謝に与える影響
- ポリフェノールのAhR拮抗作用に着目した腎不全制御への応用
- TCA回路の部分不全がもたらすエネルギー代謝変容の検討
- 食事摂取頻度調査による疾病と栄養に関する横断的調査
★ 業績 および お知らせ(学生の論文題目を掲載) も併せてご覧下さい。